三島由紀夫「サド侯爵夫人」
(移動中の車内や待ち時間は、本が読めていいんですよ😊)
サド侯爵…マルキ・ド・サド(1740-1814)…サディズム、サディストの語源となった人物といえば、どういう嗜好の方かお分かりいただけるでしょうか。
人生のかなりの時間を牢獄で過ごしていたというフランス貴族です。
三島由紀夫のこの作品は全三幕の芝居の脚本で、登場人物は女性のみ、サド侯爵夫人ルネの母親モントルイユ夫人のサロンで展開される会話劇という仕立てになっています。つまり実際には何事も起きず、観客はサロンに出入りする女性たちのセリフから“サド侯爵”をイメージして、彼の淫らな行いを想像するというわけです。
『正義と法の網目をこぼれ落ちたら、誰しも一人ぼっちになる他はない。』
〜体面を守ることに必死で道徳を重んじるモントルイユ夫人のこのセリフが、印象に残りました。
彼女は娘婿の数多の乱行、放蕩、背徳行為を忌み嫌っている…しかし、娘ルネは夫のアルフォンス(サド侯爵)に対してどこまでも貞淑なんです。
終盤の母娘の対立のシーンはとても緊張感があります。実際に見てみたい、私自身がルネを演じてみたいとさえ思いました🌹
「わが友ヒットラー」も続けて読み始めました。
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